福井県は11月15日、福井県勝山市の10~70代の家族3人が毒キノコ「ツキヨタケ」を食べて食中毒を発症したと発表した。3人は嘔吐(おうと)や下痢の症状が出て一時入院したが、既に回復した。親族がシイタケと間違って採ったという。ツキヨタケによる食中毒は10月、県内で5年ぶりに発生しており、今年2件目、計6人となった。
県医薬食品・衛生課によると、13日に親族が福井県大野市の山中で採ったキノコをもらい、その日の夕食のグラタンに入れ家族4人で食べた。約1時間半後に3人に症状が出て医療機関で受診。14日に医療機関から県に通報があった。3人は10代男性と40代、70代の女性。
ツキヨタケはブナなどの枯れ木に重なり合って生え、傘は10~20センチほど。ヒラタケやムキタケ、シイタケと間違われやすく、食後30分~1時間ほどで嘔吐や下痢、腹痛など消化器系の中毒症状が現れる。
同課は「食用キノコかどうかの判別は素人には難しい。食用と確実に判断できない場合は、絶対に採らない、食べない、人にあげないようにしてほしい」と注意を呼び掛けている。