シイタケ栽培が盛んな入間市の生産農家で、森からの贈り物と呼ばれる「原木しいたけ」の収穫が始まった。
原木しいたけは、ナラやクヌギなどの自然木(長さ約九十センチ)に種菌を植え付ける伝統的な栽培法で成長させる。おがくずや、ぬか類をブロック状に固めた培地で人工栽培する「菌床(きんしょう)しいたけ」と比べ、栽培期間が長く手間も掛かるが、濃厚な味や香り、歯応えを楽しめるという。
県椎茸経営者協議会会長の久保田勝さん(60)=同市小谷田=が手塩にかけた原木には、かさの直径が六センチほどまで成長したシイタケが鈴なりになった。
「秋の気温が高くて成長が早まった影響で、例年より歯応えは軽めだが、香りと味は素晴らしい」と久保田さん。久保田さんの自宅のほか、JAいるま野入間農産物直売所=電04(2964)5311=などで販売している。