ダブル受賞した藤島さん(左)と、花枝さん=対馬市、美津島体育館
今年の干しシイタケの品質を競う第59回県乾(ほし)しいたけ品評会が25日、長崎県対馬市の美津島体育館であり、「箱物」に出品した生産歴43年のベテラン、藤島春実さん(77)=上県町=が、全部門で最高の農林水産大臣賞とそれに次ぐ林野庁長官賞をダブルで受賞した。
原木で栽培される県内シイタケの98%以上が対馬産。冬の気温が低く、大陸からの強く乾いた季節風を受けて育つため、肉厚で歯応えが良いとされている。
品評会は県しいたけ振興対策協議会が主催。同程度の規格のシイタケを約16キロそろえる「箱物」と、750グラムそろえる「グラム物」に分かれ、シイタケのかさが開いていない「どんこ」など形状に応じて審査した。7部門に計170点が出品され、全部門で農林水産大臣賞を1点、林野庁長官賞2点を選ぶなどした。
藤島さんは「箱物」に出品し、「どんこ」で大臣賞、かさがやや開いている「香信厚肉」で長官賞に選ばれた。審査では「品柄がそろい色つやも鮮明」と高評価を受けた。
表彰式後、藤島さんは、選別などを担当した妻の花枝さん(73)と記念撮影し「受賞は夢のようにうれしい。今後も互いに体をいたわり、気遣いながら質の良いシイタケづくりに取り組みたい」と喜びを語った。