駒ケ根市東中学校の「第42回山林作業」は10日、同市東伊那の区有林で行った。地元特産のマツタケが生えるアカマツ林の整備活動。参加した生徒196人と教職員、財産区役員が、斜面に散らばる不要な枝を取り除き、今秋のマツタケの豊作に期待した。
東伊那区は全約500戸の住民が管理する区有林294ヘクタールを所有。同校の山林作業は毎年恒例で、昨年まで4年間続いたヒノキの植林に代わり、今年はマツタケの生育を手助けする作業を実施した。
生徒は標高約700メートルの山肌に分散し、今年3月に財産区役員らが刈り払いした雑木の枝や葉を一定の間隔で集めて片付けた。2年生の有賀宇条さん(13)は仲良しの友達4人と手を動かしながら「緑濃く空気の澄んだ山が好き。秋にはたくさんのマツタケが収穫できるようになればいい」と望んだ。
生徒が整備したのは、財産区がキノコ収穫の権利を販売するためのエリア。財産区の鈴木久美議長(69)は「マツタケが育つにはある程度、山の手入れが必要で、生徒たちの力は多大。作業を通して山への関心も高めてほしい」と話していた。