秋の味覚の王様、マツタケに味も香りもよく似た食用キノコ「バカマツタケ」の人工栽培に、奈良県森林技術センターが全国で初めて成功した。今後は栽培技術をキノコ農家に伝え、安定生産を目指すという。高級なマツタケそっくりな味と香りをお手軽価格で堪能できる日が来るかも-。
バカマツタケはマツタケの近縁種で、同じくキシメジ科キシメジ属のキノコ。マツ科の針葉樹に発生するマツタケと異なり、クヌギなどの広葉樹林に生える。名前の由来は諸説あるが、マツタケよりも一足早い時期に発生することから、その名が付いたとされる。
存在が知られるようになったのは戦後になってからで、知名度は低いが、北海道の南部や本州、九州の一部地域では食用キノコとしてなじみがあり、一盛り1万円程度で販売されることもあるという。