桜の名所がピンチだ。キノコが大量に発生したソメイヨシノ。横浜市は倒木の危険もあるため、伐採する方針だ。
JR横浜駅から徒歩15分ほどの場所にある幸ケ谷公園。満開のソメイヨシノに埋め尽くされた園内は圧巻で、穴場の花見スポットとして地元では有名だ。そんな知る人ぞ知る桜の名所が、思いもよらない事態に陥っていた。
横浜市HPから:「園内のソメイヨシノを40本ほど伐採します」
横浜市によると、園内の一部のソメイヨシノに倒木の危険性があり、この夏にも伐採する予定だというのだ。しかし、なぜ倒木の危険があるのか。
横浜市神奈川土木事務所・光田麻乃副所長:「このソメイヨシノが一番見た目で分かりやすいと思うが、かなり腐朽が進んでいる」
確かに、木の表面が腐って剥がれ落ちている。さらに…。
横浜市神奈川土木事務所・光田麻乃副所長:「キノコが生えているのが分かる」
キノコは弱った木に発生することが多く、発生した木は中が空洞化している場合もあるという。横浜市が調査した結果、園内のソメイヨシノ約100本のうち、4割にあたる43本が傷んでいて、倒れる恐れがあることが分かった。それではなぜ、これほどたくさんの桜が一斉に傷んでしまったのか。
横浜市神奈川土木事務所・光田麻乃副所長:「植えられてから約70年経っている。かなり寿命を超えている」
実は、ソメイヨシノには寿命があるのだ。生育環境にもよるが、一般的に寿命は約60年と言われている。この公園のソメイヨシノは平均寿命を10年ほど過ぎているのだ。そのため、市は6月以降に回復の見込めない43本を伐採する方針だ。園内のソメイヨシノの4割を伐採。市はその後、新しい品種の桜20本ほどを植える方針だ。