アメーバ状やキノコ型に姿を変える生物「変形菌」にスポットを当てた企画展「変形菌-ふしぎ?かわいい!森の妖精」が17日、坂東市大崎の県自然博物館で開幕した。ミクロの世界を分かりやすく可視化した展示がめじろ押しで、変形菌の多様な姿や生態を学ぶことができる。
同館によると、変形菌はアメーボゾア(アメーバのように動く生物のグループ)に入ると考えられている。あまり知られていないが、朽ち木や落ち葉など身近な場所に存在している。
アメーバ状の細胞として生まれ合体して「変形体」を形成。やがてキノコの形のような「子実体」に変わる。小さいもので0・5〜1ミリだが、拡大して見るとかわいらしい姿が分かる。
企画展では、色や形が全く異なるさまざまな子実体の標本や拡大模型、写真のほか、変形菌が形を変えていく様子を映像などで紹介。変形菌の気分になれる写真撮影ブースもある。
企画展のチーフを務めた同館資料課の宮本卓也さんは「実は身近に変形菌がいることや、ダイナミックに形が変わる生態を知ってほしい」と話している。会期は6月10日まで。