さらにもう1種類、触っただけでも皮膚がかぶれてしまうほど危険なキノコがあります。ブナ、コナラなどナラ類などの広葉樹林の地上に群生して発生するカエンタケです。真っ赤な手が地面から突き出しているように見えるので、見た目も気味が悪く、およそ食用には見えません。食べられるキノコと判断する方はあまりいないかもしれませんが、漢方の「冬虫夏草」と勘違いしてお酒に入れて飲んでしまったケースでの死亡例や、食用の「ベニナギナタタケ」と間違えて食べてしまったケースでの死亡例の報告があります。
また、奇妙な形をしているため、特に子供などが興味をそそられて触ってしまうことがあるようですが、実は触って胞子が肌に付くだけでもただれてしまう可能性があるなど、危険な猛毒キノコです。
カエンタケを見つけて興味をそそられても写真に収めるくらいにとどめ、絶対に採ったり触ったりしないようにして下さい。可能であれば他の人が触ってしまうリスクを下げるため、役所などに発生場所を届け出ると、より安全です。