キノコの王様、マツタケの季節が巡ってきた。味も香りも優雅で--と思いきや、今年は生育が悪く不作なのだという。夏場の長雨がたたったらしい。
マツタケの取扱量では岩手県内有数の山田町豊間根の芳賀栄三さん(72)。毎日のように山に出かけているが、採取はほんの数本。「こんな不作は1992年以来」と肩を落とした。持ち込んで買い取ってもらっている男性も、相づちを打った。
お盆すぎまで続いた長雨。気温も高めで、芳賀さんは「ぬく雨がいけなかったのか」。品質も芳しくない。虫が入っていて、腐っているものも。地中の温度も高めらしい。
空模様を気にしながら「今年はこれで終わりかな」。それでも、厳選して注文には応じたいと言う。