新燃岳のふもとの地域では今月1日から続いた噴火で火山灰が降り、露地栽培の農作物に被害が出ています。
宮崎県都城市にある平山浩一さんの農場では、原木で栽培し、収穫が最盛期を迎えていた「乾し(ほし)しいたけ」が火山灰の影響を受けました。しいたけは、湿った状態では傘の部分に灰が付着して黒ずみ、乾燥させるとうっすらと灰色になっているのが確認できます。
宮崎県は全国でも大分県に次ぐ「乾ししいたけ」の産地で、都城市などではふるさと納税の返礼品にもなっています。
平山さんは7年前に新燃岳が噴火したあと、風圧で灰を除去する機器を購入しましたが、今回は噴火のあとに雨が降ったため、灰を取り除くことができなかったということです。
JA宮崎経済連は灰がかぶってしまったしいたけは、出荷されても原則、返品か廃棄とする方針で、平山さんは今後の対応に頭を悩ませています。
平山さんは「甚大な被害で、もし売れなかった場合は来年度に原木や種を買うための資金繰りが厳しくなる。県やJAには何かしらの支援や補償を検討してもらいたい」と話しています。