「安かろう悪かろう」から「高コスパ」へと進化を遂げてきた中国製品。HUAWEI問題をはじめとする米中貿易戦争のあおりで、日本でも再び評判を落としかけているのはもったいないかぎり。今こそフェアに評価したい、今回は農薬問題や衛生面で敬遠されがちな中国産食材。だが、安さは抜群。料理人が”合格””不合格”を判定する!
「合格は『マツタケ』ですね。これぞ和の真髄といったイメージですが、クオリティが向上した結果、今では和食店でも普通に中国産を使っています。国産上物にはかなわないものの、形や香りは十分。養殖物が存在しないので、産地がどこでも天然物を謳えますしね」
そう話すのは、料理人の吉本和央氏。
●マツタケ 和食店でも常用される高品質
日本 実勢価格3万円~/kg
中国 実勢価格1万円~/kg
築地価格は国産上物でキロ3万円~、上物は5万円、10万円と派手に値が上がっていく。中国産はキロ1万円~。「価格の違いは大きさなどもありますが、味云々より希少性。例えば京都丹波産など、ブランド産地の影響は大きいです」(吉本氏。以下同)
中国産の問題点は、安全性より“流通と鮮度”に集約される。
「輸送に時間がかかったり、品質管理が杜撰だったりすると鮮度が落ちるため、国産より香りや味わいで劣るものが多くなるわけです」