九州・山口は、乾燥させたシイタケ「乾(ほし)シイタケ」の生産量が全国の約7割を占める一大産地。なかでも大分県は、2017年の生産量が1044トンと、2位の宮崎県の倍以上。大分市には「椎茸(しいたけ)神社」があるほどだ。でも、なぜ、これほどシイタケ作りが盛んになったのだろう。
林野庁の統計によると、17年の乾シイタケの生産量は、大分のほか、2位の宮崎県が417トン、3位の熊本県が203トンと上位を独占する。
大分県椎茸農協によると、同県内でシイタケの栽培が始まったのは1600年代前半ごろとされる。諸説あるなかで代表的な「源兵衛説」は、当時、佐伯藩の千怒(ちぬ)の浦(現在の津久見市千怒)にいた源兵衛が栽培技術を習得。それが広まったというものだ。