藤田建設工業(棚倉町、内藤勇雄社長)は福島県泉崎村の中核工業団地に工場を新設し、いわき菌床椎茸(しいたけ)組合(いわき市)が生産するブランドシイタケ「いわきゴールドしいたけ」を栽培する。生産を手掛ける農事組合法人ひかりを設立した。工場は来年6月の稼働予定で、いわき菌床椎茸組合と連携して高品質のシイタケを作り、ブランド強化につなげる。
椎茸組合によると、ゴールドしいたけは肉厚で香りが高く、滑らかな食感が特長という。椎茸組合はいわき市の工場2カ所で年1000トンを生産しており、その8割を関東地方、残りを県内などに出荷している。
藤田建設工業の藤田光夫会長が県中小企業家同友会の理事長、椎茸組合の渡部明雄代表理事が副理事長を務めていることが縁でシイタケ栽培が実現する。工場の延べ床面積は2棟で計約9000平方メートル。年約550トンの生産を見込む。空調設備の設置・管理は椎茸組合の工場と同じ業者の橋本商会(郡山市、橋本善寿社長)が手掛ける。
泉崎の工場は、東北道の矢吹インターチェンジ(IC)と白河中央スマートICまで車で15分程度と交通の利便性の高い場所にあり、物流拠点としても活用。従業員は地元も含め約30人を雇用する。
関係者が25日、工場建設予定地で会合を開き、成功を誓い合った。ひかりの近藤一代表理事は「東日本の菌床シイタケ生産ナンバーワンを目指す」と抱負を述べた。