ヨーロッパを原産とするエリンギが日本に輸入され、栽培されるようになったのは今から20年ほど前、1990年代のことです。
今でこそ、食卓にすっかり馴染んだエリンギですが、そのベストな調理法をご存知でしょうか。
歯ごたえの秘密は縦に伸びる筋
ほかのキノコに比べて食物繊維やカリウムを多く含むエリンギ。縦に切ると、うっすらと筋が見えます。食物繊維が豊富に含まれているエリンギは、きのこの中でも軸が大きく、歯ごたえがあります。
また、免疫力を高めるβグルカン、皮膚や粘膜を保護するナイアシンも含まれて、低カロリーながら栄養満点なキノコです。
水分を吸収させたいときは横にスライス!
エリンギを食べるときは、主に軸の部分。筋が縦に通っているため、弾力ある歯ごたえを楽しみたい時は、包丁を縦に入れて切りましょう。
また、横に切ると筋をが切断され、油や水分が吸収されやすくなり、少し柔らかくなります。お好みの食感に合わせて切り方を変えてみてください。
エリンギの弾力を料理のアクセントに
和洋中のどんな料理にも合うエリンギは、型崩れすることがなく、火を通してもその弾力はキープされます。そのため、シチューやストロガノフなどの煮込み料理やスープ料理に入れても、とろけることなく食感を残すことができます。
また、エリンギの表面をサッと焼いただけだと、少し固めの弾力が残ります。そのため、野菜炒めやバルサミコ酢のソテーなど、お好きな野菜や具材と合わせるのがコツです。
油を敷く前に、ほんの少し表面を焼いてから油や香辛料、ほかの具材を入れると、エリンギの旨味が中にギュッと閉じ込められ、噛んだときに風味が広がります。ほかにも、醤油やだし汁に浸け置きしてピクルスのようにしても、弾力のあるエリンギを味わうことができます。
ヨーロッパのスーパーで見つかるエリンギ(右上)
みなさんの好きなエリンギの料理方法は何ですか。
日本に浸透し始めてからまだ20年ほどの新参者のキノコ「エリンギ」。これからも歯ごたえの良さとクセのない味が、広く愛されるに違いありません。